お盆休みの新宿・歌舞伎町のトー横に、多くの若者が今、集まっています。
こうした動きに、東京都がある警鐘を鳴らしています。

お盆休みの12日午後11時、東京・歌舞伎町。
夏休みでにぎわう通りを進み、トー横エリアへと向かうと、路上に座り込む多くの若者たちがいました。
歩道のみならず、車道にまではみ出てしまっています。

さらに、広場で座り込まないよう設置された柵を跳び越え、中に入っていく女性が。
その後も、キャリーケースなどを手にした集団が続々と柵の中へ。
いわゆる“トー横キッズ”です。

女性(20代):
ほぼ毎日いて。(Q.年齢は?)いま20歳。友達が多いし、ここにいれば食べ物も宿も基本困らない。なんだかんだ楽しいみたいな感じ。(Q.家に帰っている?)一切帰っていない。

柵の中では、ライオンの像にまたがり警備員に注意される女性や、なぜか上半身裸で話し込む男性も。

そして、通報を受けたのか警察官が柵の中へ。
若者に注意をしているように見えます。

その周囲では、柵の外から遠巻きに見物する多くの人たちが。
「トー横キッズを見に来た」というのです。

話を聞くと、「(Q.どこから?)群馬です。トー横キッズを見るみたいな」「茨城県のつくば市です。(Q.トー横の印象は?)ネットで見たとおりだなって」などと話していました。

中には、京都から来たと話す高校生の姿もありました。

京都から来た高校生:
京都から来ました。学生です、高校2年生です。(Q.なぜトー横に?)いっぱいテレビに出てるじゃないですか。実際に目で見て、どんな人がいるかみたいな。気になるし、面白い人いるかなみたいな。

「夏休みだから、トー横を見てみたかった」という高校生の2人組。
実際に見た印象については、「治安が悪い。良くはないですね。けど日本の都心一番の、やっぱすごい栄えてますね」と話しました。

そんなトー横キッズの中には、最初は興味本位で来たものの、以来、ずっと居続けているという高校生も。

男性(18):
ずっと歌舞伎町にいたんですよ、1カ月くらい。一番初めはただ単に「新宿ってどんな街なんだろう」という興味本位で来て、何か刺激を求めて。そこから、だんだんだんだん友達が増えていって。

一方、このトー横界隈では、若者が性被害に巻き込まれるケースや、薬を過剰に摂取するオーバードーズなどが相次ぎ社会問題に。

東京都では夏休みに合わせ、トー横の実態や被害に遭う恐れがある犯罪についての啓発動画を作成。
トー横を訪れる若者に注意を呼びかけました。

アルバイト帰りで終電を逃し、行き場がなくなったのでトー横で一夜を過ごすという17歳の高校生は、トー横の怖さについて「『くさい』『汚い』『危険』。よく大麻売っている黒人とかいるので、危ないには危ないと思う」と話しました。

そんな若者たちに向け、東京都が歌舞伎町に開設している相談窓口が『きみまも』です。

この施設にも、夏休み中は多い時で1日50人を超える若者たちが相談に訪れるといいます。

都民安全総合対策本部・遠藤晋之介担当課長:
いつも以上に夏休みの時期は、相談がトラブルに発展しないか注意しながら対応にあたる。

きみまもでは2024年の開設後、施設内でのわいせつ行為を巡る逮捕者も出るなどの問題もありましたが、現在は利用ルールを改定し対応。

さらに、2025年5月には相談スペースを大幅に拡張。
支援体制を強化し、夏休み期間中に歌舞伎町を訪れる若者に注意を呼びかけています。

FNNプライムオンライン
https://www.fnn.jp/

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