冤罪を巡り4年2カ月にわたって行われた、国に対して損害賠償を求める裁判が結審しました。
滋賀県の湖東記念病院の看護助手だった西山美香さん(45)は、入院患者を殺害した罪で12年間服役しましたが、やり直しの裁判で無罪が確定し、国と滋賀県に対して、およそ5500万円の損害賠償を求める裁判を起こしています。
20日の裁判で、西山さんの弁護団は、「警察は西山さんが取り調べに迎合しやすい傾向であることを利用し、自分たちの見立てに沿った調書を作成した」と主張。
さらに「痰が詰まって患者が死亡した可能性に関する捜査資料を検察に送らず、事実上、隠ぺいしていた」と主張しました。
一方で、滋賀県側は、捜査に問題はなかったとして訴えの棄却を求め、裁判は結審しました。
【西山美香さん(45)】「今日でもう終わりかと思うと、少し安心しています。県にも国にも勝ちたいと思ってます」
【井戸謙一弁護士】「捜査の在り方を変えていく、冤罪被害者を無くしていく、そういう方向に力になるような判決をしてほしい」
判決は7月に言い渡される予定です。
(関西テレビ「newsランナー」2025年2月20日放送)