きのう、突然、辞職すると表明した静岡県の川勝知事が再び口を開きました。ただ、職業差別ともとれる発言については撤回しませんでした。
静岡県 川勝平太知事
「この15年間、静岡県民のために奉仕してきたことを大変光栄に思います。特に、第一次産業、農業、酪農、水産業、これは最も大事にしてきた。そういう方々の心を傷つけたとすれば誠に申し訳なく、心からお詫びいたします」
反省の言葉から始まった、静岡県の川勝知事のきょうの記者会見。しかし、今回の不適切な発言については「思いもよらない形となった」と話し、撤回はしませんでした。
問題となったのは、県庁の新規採用職員への訓示の場での発言でした。
静岡県 川勝平太知事
「県庁というのは、別の言葉で言うとシンクタンク(政策研究機関)です。毎日、毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいは物を作ったりとかということと違ってですね、基本的にその皆さま方は頭脳、知性の高い方たちです」
公務員としての心構えを強調したものでしたが、特定の職業を差別するかのような発言でした。
お茶などを生産 藤田匠さん
「行政のトップが、人が生きるために一番大事な食料生産を行っている人たちに対して、ものすごく下に見ていたのかなというのが浮き彫りになってしまったのが悲しい」
昨夜、報道陣の取材に応じた川勝知事。「不愉快な思いをした人がいたら誠に申し訳なく思う」と謝罪した上で、自身の進退について触れました。
静岡県 川勝平太知事
「どうしたらいいのかと思っておりまして、よく考えたんですけれども、準備もありますからね。6月議会をもって、この職を辞そうと思っております」
今年6月の県議会をもって辞職すると表明。その真意は分からないまま、取材は終わりました。
静岡県 川勝平太知事(2021年10月)
「あちら(御殿場市)にはコシヒカリしかない。だから飯だけ食って、農業だと思っている」
川勝知事をめぐっては、不適切な発言によって度々物議を醸し、県議会でも追及されていました。
一方を持ち上げるために、もう一方をけなしてしまう。川勝知事の発言の「クセ」のようなもので、反省はするものの何度も繰り返していました。
静岡県 川勝平太知事
「一番大きかったのはリニア。南アルプスの水、生態系、環境、いかに守るかに心を砕いていた。JR東海と真摯な対話を続けてきましたが、昨年、社長が代わって、雰囲気が変わりまして、いい方だと」
川勝知事は、リニア問題が大きな区切りを迎えたことも辞職に至った大きな理由と語りました。
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