盗まれた銅線と知りながら買い取った疑いで、神奈川県内に工場を持つ金属くず買い取り会社の工場長ら2人が逮捕されました。この会社では別の工場でも盗品の銅線を買い取っていたとみられ、警察が実態解明を進めています。

「株式会社ナンセイスチール 相模原工場」の工場長で中国人のソン・イー容疑者(46)と従業員のヤン・レイ容疑者(41)は2024年7月、カンボジア人の窃盗グループが持ち込んだ銅線ケーブル6本を盗品と知りながら、約61万円で買い取った疑いがもたれています。

神奈川県内では、2023年10月から太陽光発電施設などを狙った銅線窃盗が連続で発生していて、盗まれた銅線の売却先としてナンセイスチールが浮上し、警察は2024年12月、千葉県の本社と相模原工場を家宅捜索していました。

捜査関係者によりますと、カンボジア人窃盗グループは平塚市の下水道処理施設から銅線ケーブルを盗み、犯行後、直接工場に持ち込んでいたということです。

このグループは一般の回収業者とは違い、作業着ではなく普段着を着ているほか、日中ではなく早朝に切断された大量の銅線ケーブルを持ち込んでいたということです。

捜査関係者は「一般の金属回収業者とは考えられないことから盗品であることを知りながら買い取っていたと判断した」としています。

調べに対しソン容疑者は「その時間には出勤していないから関わっていない」と話し、ヤン容疑者は「この日のことは思い出せない」といずれも容疑を否認しているということです。

また、ナンセイスチールを巡っては、県外で摘発された同様の事件でも「ナンセイに売った」との証言があることから、警察は神奈川県以外の工場でも盗まれた銅線を買い取っていたとみて全容解明を進める方針です。

FNNプライムオンライン
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